2012年10月に渋谷ヒカリエへ LINE株式会社(当時はNHN Japan株式会社)は引っ越してきました。今回は、大崎から渋谷ヒカリエへの移転プロジェクトのコンセプトなどについてHR室のオフィス運営企画チームの方に話を聞いてみました。

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――移転プロジェクトお疲れ様でした。普段はどのような業務を担当されていますか?
オフィス運営企画チームは移転プロジェクトから発生したチームで、移転関連はもちろんのことオフィス環境の改善や、渋谷ヒカリエ以外にもLINE株式会社の子会社など都内にいくつか拠点がありますので、全てのオフィスをカバーしています。また、全社員が参加するイベントなども担当しています。


――ヒカリエの移転プロジェクトはどのくらい前から準備されていたんでしょうか?
移転の1年半くらい前から準備は開始しています。発足当時は色々な部署をまたいでプロジェクトメンバーが参加していたのですが、最終的には3人でやっていました。総務チームやブランディングチームからのサポートを受けつつ、本当に色々な人に色々な形で関わっていただきました。


――オフィス移転にあたり、テーマがあるとお伺いしましたが
デザインは世界的に色々な空間デザインを手がけているゲンスラー・アンド・アソシエイツさんにお願いしました。テーマは「アナログな遊び心」ということで、後でまた詳しく説明しますが、遊ぶ時というのはまずは人が集まりますよね。渋谷ヒカリエではいくつかフロアを借りているのですが、受付・来客スペース・カフェ・セミナールームなど「人が集まる場所」は全て27Fに集約するように設計しています。なぜ27Fかというと、オフィス用エレベーターの上層階用と下層階用のエレベーターが両方とまるフロアなためアクセスしやすい、つまり集まりやすいからというのが理由です。



ここからは写真と一緒に27Fフロアを紹介していきます。

「こちらはウェイティングスペースですが、ライブラリという名称です。会社の歩みとして、過去に受賞したトロフィーや賞状を掲示する予定です。また、現在は本を入れていない状態ですが、LINE関連の本や社長おすすめの本などを置こうと思っています。」
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「受付前の大型ディスプレイでは、関連ニュースやユーザー数の推移などを表示しています。」
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「来客用の会議室、カフェへと続く足元はわかりやすさを追求してアイコンや会議室ナンバーを表示しています。」
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「こちらは Hello,Friends というLINEのイベントで作ったものを置いています。当初はディスプレイなどを置くつもりのスペースだったのですが、キャラクターを置いておいたら今では来社いただいたお客様の撮影スポットになっています。当初はそんなことになるとは思っていなかったので、何がどうなるかわからないですね(笑)」
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「こちらがカフェエリアです。全社員が集まるイベントや、社外の方もお招きしてのカンファレンスなども開催しています。
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「窓際のソファーに座ると渋谷の街が見えて、夜景がとても綺麗なんですよ。」
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「ドリンクや食べ物などが安価で買えるカフェは朝から夕方まで社員たちがよく利用しています。ランチタイムになるとお弁当の販売などもしているんですよ。」
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「移転にあたり、新しいエスプレッソマシンを導入したりしています。社員たちの評判も上々です。」
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「床には、あみだくじ、けんけんぱ、だるまさんが転んだ、などかなり昔からある遊びを描いています。子供の頃のこういった遊びは基本的な遊び方はあるものの、独自にルールを作ったりしてどんどん変わっていきますよね。そういう工夫をする気持ち、遊ぶことの楽しさ、手作り感を忘れないという意味でアナログ感を残しています。」
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「レゴで作ったテーブルは、置いておくだけで日々形が変わっていっているようです。特に制約などはなく、たまに見ると立体的で本格的なものがあったりして驚きます(笑)」
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「カフェエリアは当初はプロジェクターが1つだけでしたが、150名ほどが入っても快適にプレゼンテーションが見られるようにプロジェクターを2つ追加しました。カフェエリアを縦でも横でも使えるので好評をいただいています。」
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「人が集まる場所を快適にしたいという理由から、換気用のファンを設置しています。暖かい空気を循環させる時と冷たい空気を循環させる時とで、回転の方向を切り替えることが出来ます。
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「以前の大崎オフィスではステージを毎回倉庫にしまっていたのですが、今回は用途を限らず利用できるように可動式、小分けが可能にしました。」
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「LEDライトは簡単に方向を変えられるよう、可動式にしています。ステージにライトを当てたい、プレゼンターにライトを当てたいといったことが出来ます。」
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「こちらのスペースは、社員たちの間では『ゴロ寝スペース』と呼ばれていますが、当初はワンコインで見ることができる双眼鏡やブランコなどを置こうかと思っていました。ただ、そういったものを置くと用途も限定的になってしまいますし、スクランブル交差点が眼下にあるスポットもなかなか無いので開放することにしました。
特にルールとして制定していないのですが、クッションを置いてみたら社員たちが靴を脱いで利用し始めてゴロ寝スペースとなったのは意外でした。」
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宮益坂、渋谷駅前のスクランブル交差点が見渡せる
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「カフェの出入り口には手を洗う場所を設けています。衛生的にという理由もありますが、1つ1つ全ての蛇口を変えておりまして、なにかユニークなものを置いて会話のきっかけになればいいなと思っています。ボタンを押せばなんでも出来るのではなく、あえて蛇口にすることでアナログっぽさを残したかったんです。」
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「開店時間は制限していますが、カフェでは NHN STORE というのを併設しています。NHNグループのグッズを購入することができるようになっているんです。」
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LINEのブラウンが人気あるそうです
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――今まで気づかなかったこともあり、細かな場所まで工夫が詰まったオフィスだなと感じました。ありがとうございました!かなり大変だったかと思いますが、移転プロジェクト全体を通していかがでしたか?
大変というのはありましたが、今回思ったのは「移転プロジェクト担当で作るのは8割、残りの2割は社員たちが作っていく」ということでした。ルールをガチガチに決めるのではなく、使う人達がどう使うか決められる余裕があって、実際に使い続けて決めていければいいかなと思っています。なにかを用意すると、社員の皆が自由に使ってくれるのが移転プロジェクトをやって面白かったなと思います。



――なるほど、ありがとうございました!