今週も、はたらく机でスタッフを紹介していきたいと思います。
今日は法務チームでシニアカウンセルを担当している方です。

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――入社日を教えてください
2009年の11月に入社しました。当時はNAVER JAPANという会社で、法務チームがまだ組織として存在していなかったので事業戦略室の所属でした。

――入社したきっかけを教えていただけますか?
元々、映画や音楽が好きで、「エンターテイメントロイヤー」になるというのが漠然とした夢でした。弁護士になって最初の職場は、アメリカの法律事務所の東京オフィスで、たまにハリウッドメジャーの仕事があるもののファイナンスやM&Aの案件を多く扱っていました。同僚たちは皆すごく優秀で刺激的、仕事も楽しかったんですが、4年ほど働いてみて「当初やろうと思っていたこと出来ないな」と思い転職を決意しました。

1年間アメリカのロースクールへ留学したのですが、留学先がシリコンバレーにも近いエリアで、当時はすでに学生たちの大半がポリカーボネートのMacbookを広げて授業を受け、発売されたばかりのiPhone 3Gを持っている人もたくさんいました。知り合った人たちもテック系のスタートアップの話をしてくれたりと、全体的に「インターネットすげえ」という雰囲気があふれていたんですね。それまではまったくインターネットとか詳しくなかったんですがその方面でやってみたいと思い、帰国してから自分に合ってそうなカルチャーのところを探してみた結果、当時のNAVER JAPANに辿り着いたという経緯です。

――現在はどのような仕事内容ですか?
法務チームとして、LINEが手がけている事業やサービスやプロダクトに関連するところ全般をみています。コンプライアンス的なところ、IP・特許・商標などはそれぞれ別のチームが担当していますので、我々としては事業のサポートをするのが役割です。

具体的には、サービスやプロダクトをローンチする前に内容を教えてもらい「世に出して大丈夫か」というのを法律的な観点から見ています。出すにあたって何が必要か、法律に違反しないか、法律的に見て微妙なところはどうするか等をコメントしながら、世に出すにはどうしたらいいかを一緒に考えるという仕事です。

外部のビジネスパートナーと取引が発生する事も多くありますので、契約の内容を見る、契約書を作る、先方から提示された契約書をレビューする、など契約書のやり取りをして条件を調整し締結までを行います。契約書の作成やレビューは契約書のみ扱うように見えますが、そもそもの契約関係をどう組むか、複数のプレイヤーが出てきたときにどういうスキームでビジネスを作るか考えるのも重要になってきます。会計税務面から検討する必要がある場合も多く、日頃から財務経理部門とも連携して事業のサポートを行っています。

また、訴訟等の紛争案件への対応、カスタマーサポートに寄せられた問い合わせの中で法務的分析が必要な場合も担当をしています。


――サービスのローンチ前にはどこまで関わるものですか?
まずは「法律や契約に照らしてどうか」という観点でサービスを見ます。これは法務チームとして専門分野ですので責任をもってやっています。さらに進んで、サービスのアカウンタビリティ、運営ポリシー、ときには料金体系といった、直接的には法律問題ではない部分についても、企画、開発、運営の人々と議論して、一緒に考えるということもやっています。

インターネットで提供するサービスだと前例がなく、法令や裁判例に照らしても白か黒か明確にならない場合が多くあります。そのような場合に、我々法務がコンサバティブ(保守的)な見解を出して危険を排除することに固執すると、会社が何も出来なくなってしまいます。これでは、いくら危険を排除できたとしても、法務チームの役割が果たせたとはいえません。法務チームとしては、法律的な側面で事業側が勇気を持ってサービスを始められるようサポートをしています。


――前例がない場合の難しさはどのようなところでしょうか
前例がなく、解釈次第で法令に抵触するおそれがある案件を進める場合、リスクの予測が難しいですが、そうなってしまった場合の損害の規模をできるだけ精緻に予測し、また問題が発生した時点で被害を最小限に食い止める方法を迅速に考えます。リスクテイクできるか否かの判断はプレッシャーもかかる大変な仕事ですが、困難な仕事であるからこそ、やりがいや面白さがあるともいえます。

「立法当初はまったく念頭に置かれていなかった、テクノロジーの進歩によって新たに生み出されたものが、予期せず旧来の法律の網に引っかかってしまう」というように、今の時代に法律がついてきていない面もありますので、判断に迷った時には、ビジネスパートナーやユーザーの皆さんを見て、彼等がよいと言ってくれたり、サービスを支持してくれるだろうか、という視点から考えるのがよいのではないかと思ってやっています。


――案件も多いと思いますが、チームの構成やどのように情報共有されているのか教えていただけますか?
法務チームは十数名なのですが、2~3人ずつで構成される6つのユニットに分かれています。それぞれのユニットには、ECやメディア等のジャンルによって分けられた複数のプロダクトやサービスがアサインされており、1つのプロダクトやサービスの細かいところまでフォローしていけるようになっています。サービスを作る事業部と信頼関係を構築していくのも必要なので、法務の担当者をある程度固定して効率化を図っているのですが、私が入社した頃に比べて体制が整いつつあるなと感じています。

情報共有ですが、ウィークリーでユニットごとに情報を取りまとめ、レポーティングする制度になっています。日々の業務では、ユニットの枠を超えて、案件の相談や議論をすることも頻繁にあり、それぞれのメンバーが自分の知識や経験を積極的にシェアしています。


――インハウスでやることの面白さはどういったところにありますか?
そうですね、一言でいうと「一緒にサービスを作っているという感覚がすごくある」ということだと思います。企画、開発、運営、広報、営業、財務経理、あらゆる部門と一緒になって考えて、提案をして、一緒にサービスを作っていく、さらに、そういった部門間の連携をアレンジしていくオーガナイザーの役割をやる場合もあります。そういったところにインハウスとしての面白みがあるんじゃないかと思います。


――仕事をするうえでは大変なこともあるかと思いますが、印象に残っているものはありますか?
個人の記憶力の問題だと思いますが、すぐに忘れてしまうので思い出せません…。色々とあったとは思うのですが、これからやろうと思っていることのほうが大事なので。


――では逆に、よい経験になったなというものなどあれば教えてください
今振り返ると、メッセンジャーアプリ「LINE」のローンチに関われたのは得難い経験だったなと思います。当初は日本語で利用規約を書いたのですが、そのあと英語で書き直しました。日本国内だけでなく世界に広がっていったプロダクトで、しかも数億人に適用される利用規約を作ったことがある経験を持っている弁護士はなかなかいないのではないでしょうか。そういった奇跡的なプロダクトに携われたのはすごいことだなと思います。


――LINEの利用規約は規模が大きくなるにつれて変わっていっているんでしょうか?
そうですね、改訂などは何度かしています。利用規約というのは、最初に書いている時はよかれとおもって書いているんですが、使っていただく方の反応などを想像しきれず失敗することがあります。また、意図したこととは違う読まれ方をして誤解を招いたとか、あの部分はこうしておかないとこういった事象に対応できないとか様々な理由で改定は行います。


――LINEならではと感じた案件などあれば教えてください
インターネット業界のサービスという枠はあるかも知れませんが、提供しているサービスが幅広いので1つの会社に所属しているだけで色々なものを見ることが出来るのが特徴かなと思います。メッセンジャーアプリだけでなく、インターネット広告、EC、O2O的なこと、ゲーム、キャラクタービジネスなど様々なジャンルが盛り上がってきています。また、アニメ化、マンガ、書籍、音楽、などエンタメに関わるところ、まさに自分がやりたかった分野にサービスが広がってきて個人的にはすごくハッピーです(笑)


――会社の好きなところ、自慢できるところってありますか?
色々なカルチャーがミックスされているところはユニークだと思います。様々な国籍のスタッフが働いているというのもそうですが、会社自体もNAVERとNHN Japanとライブドアの3つが一緒になったので、多様なものが混ざってバリューが出ています。考え方が違うので衝突することも時にはありますが、多様な中でやるのはいい経験になりますし、単一的なものよりも面白いし魅力的です。また、会社全体に寛容な雰囲気があると感じます。


――今後やっていきたい事を教えてください
ここがインターネットの最前線だと思っていますが、本当に日々新しいものが生み出されているのがエキサイティングで楽しい環境です。あまり先のことは考えていないですが、インターネット界隈のカルチャーが好きなので今後もこの業界で飯が食えればいいなと思っています。



――どんな人と一緒に仕事をしたいですか?また、どんな人が向いていると思いますか?
LINEという会社は以前に比べて人数的に大きくはなりましたが、まだまだベンチャーマインドがあって自分が動けば色々な可能性がある組織だと思います。先を見越して積極的に動ける人なら、法務に限らず色々な可能性が広がっているところです。

柔軟な思考ができて、権威的なものや常識とされているものにとらわれず勇気を持って前に進める人はフィットすると思います。

社会でプレゼンスがあるものを扱っていますが、そういった経験は「やってみないとわからない」という部分も多分にあります。インフラエンジニアを例に考えてみると「大きなサービスを自ら担当したことがあるかどうか」というのは決定的な経験だと思いますが、リーガルの世界でも「物凄く流行っていて社会に影響力があるものを担当したことがある」というのは大きな経験になると思います。


――ありがとうございました

次回も気になるスタッフに話を聞いてみたいと思います。


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