6月27日に開催した事業戦略発表会「LINE CONFERENCE 2019」で、スコアリングサービス「LINE Score」を発表し、サービスを開始しました。

「スコアリング」という言葉、最近よく耳にするようになりましたが、一体どんなサービスなのでしょうか。企画チームのメンバーに「LINE Score」に込めた想いを聞きました。

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左から、LINE Credit サービス企画チームの川崎龍吾、小原由利絵、LINE FinancialのMarketing Communicationチームの岩田慎一。

多様なバックグラウンド


――まずは皆さんのことを教えてください。

川崎:僕は、2015年10月に新卒としてLINEに入社し、最初はアルバイト求人情報サービス「LINEバイト」の企画を担当していました。その後、2017年10月頃にLINE Financialの立ち上げプロジェクトにジョインし、現在はPMとして、LINE Scoreの立ち上げを担当しています。

岩田:私は、テレビ番組の制作会社でキャリアをスタートし、IT、PRベンチャー、ネットマーケティング会社を経て、ライフネット生命の開業に参画し、主にマーケティングを担当していました。2018年10月にLINEに入社し、現在はLINE Financial全体のマーケティングや、LINE Scoreのアライアンスやユーザーコミュニケーション全般の設計を皆さんと進めています。

小原:私は、以前は飲食店の検索サイトを運営する会社で企画・ディレクションを担当しており、2015年9月、LINEに入社しました。最初は、企画担当としてグルメ系のサービスや「LINEデリマ」の立ち上げを経て、その後、金融事業の方に異動してきました。現在はLINE Scoreや「LINE Pocket Money」のサービス企画を担当しています。

――LINE Scoreを担当することになり、率直にどうでしたか?

小原:実は、正直自分からは一番縁遠い領域だと思ったんです。金融系の事業経験もなく、自分自身もお金に疎いタイプで……。でも、逆にユーザーに一番近い感じで関われてるかなと思います。最初、自分の中で葛藤というか、結構悩んでいました。自分自身の金融リテラシーが低いというのもあるんですが、最初は用語も仕組みもわからなくて。当初は金融系の経験があるメンバーも少なかったですが、今は経験のある人も増えてきて、必死にキャッチアップしながらやってきたというのが率直な感想です。

サービスづくりという観点では、金融は法的要件をしっかりと満たさなくてないけません。一方で、ユーザーにわかりやすく届けるためのバランスも大事なので、そのせめぎ合いというか。ルールを遵守しながらも心地いいサービスを企画し、ユーザーに「WOW」を届ける、という責任も重大だと思っています。

日常をちょっと豊かにするサービスへ



――LINE Scoreについて教えてください。

川崎:LINE Scoreは、利用を希望するユーザーに向けて提供するもので、LINEサービスでの行動データや任意で入力いただく15問の情報に基づいて、スコアを算出します。

――スコアが算出されるとどうなるのでしょう?

小原:ユーザー毎のスコアによって、いろんな特典やキャンペーンなどに参加することができるんです。コンセプトは「日常をちょっと豊かにする」なのですが、しっかりとそれを体現するサービスに育てていきたいと思っています。まだ準備中ですが、特典のひとつとして、個人向けローンサービス「LINE Pocket Money」も夏に開始予定です。

――スコアリングサービスは今注目されていますね。

岩田:実際、スコアリングサービスがないことによって困る人は、日本でまだ多くないかもしれないません。でも、LINEが持っている様々なビッグデータをLINEのユーザーに新しい価値として還元できる仕組みとして、このサービスの着想が出てきました。

川崎:ただし、ユーザーの可能性を狭めるつもりは全くなくて。どちらかというと、「人の可能性を広げられる」サービスにしたいと思って作りました。例えば、後々ローンチする「LINE Pocket Money」の場合だと、フリーランスの人とかは、伝統的な与信審査だといい条件を受けにくいケースがあると思うんです。

だけど、今はいろんな行動がリアルからWEBに移行しているので、そういう時に雇用形態などに左右されず、既存のロジックに加えて、WEB上でのアクションも加味したLINE独自のスコアリングを提供できると、これまでにない仕組みやインセンティブを提供できるのではと思っています。

大事な人にオススメできるもの、自分たちが使いたいと思えるものを


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――苦労したポイントを教えてください。

岩田:「スコアリング」は、ともすると誤解を招きやすいサービスでもあるので、文言ひとつとってもユーザーにわかりやすく、使い心地のいいものにしよう、というのはこだわりました。作り手としては「自分たちが使いたい、大切な人たちにも勧めたい」と思えるサービスにしようという想いを込めて作りました。

提供者視点だけになってしまうと、どうしても、そこが見失われてしまいがちです。リリースした時、友人や家族、大事な人に自信をもってオススメできるかどうかってすごく大事ですよね。「あのラーメン屋、おいしいよ」くらいの感覚で勧められるかは、企画を考えるときの指標になっています。

――私自身も、1回使ってみたら印象が変わりました。「スコアリング」とだけ聞くとイメージし辛かったのですが、「なんか、おもしろいかも」という体験ができたというか。

川崎:ユーザーが気持ち悪さや不安を抱く体験は、絶対に避けなくてはいけないので、同意の取得や利用目的の説明は丁寧にしたいと考えて設計しています。そして、思わず自分のスコアを持ち歩きたくなるとか、スコアを出すこと自体が楽しくなるような体験の提供に意味があります。そうじゃないと、自分たちが勧められるものにならないし、LINEが大事にしている、ユーザーに「WOW」を届けるという視点からも離れていきます。だから、そこは本当に大事にしました。

小原:そうじゃないと矛盾してしまいますもんね。だから、違和感がでてきたり、主旨がずれてきたと思ったら、どんどん修正していきました。

川崎:ちょっと別の領域ですが、例えば、日本ではスコアリングに限らず、個人のクレジットヒストリーについても、馴染みがないと思いますし、金融サービス全般って、無機質に見えるかもしれません。だけど、それをもう少し、WEBサービスとして楽しめるものとして表現できればいいなと。まずは、カジュアルに体験していただけると嬉しいです。

岩田:あとは、「日常生活をちょっと豊かに」というコンセプトを最初に決めたのもよかったですね。それは何かを意思決定するときの軸になりましたし、クーポンや特典の発想もそのコンセプトから派生して出てきて。

正直なところ、コンセプトづくりは、いろいろな方の意見を伺いながら作成したので大変でしたが(笑)。でも、議論の末に決まった後は、適材適所で皆が各々の強みを発揮しながら進んでいったので、サービスが立ち上がるまでのプロセスは、中で見ていてすごく楽しく貴重な経験になりました。

LINE Scoreというサービスの姿がみえた瞬間


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――これまでユーザーのことを伺ってきましたが、一方で連携先企業さんの反応はどうでした?

岩田:僕らはユーザーにいろんな体験を提供する上で、様々な企業さんの力をお借りしています。実は、最初にご案内した企業さんには、その場で「やりましょう」と言っていただけたんです。その後も結構反応が良くて。「あ、これは良いサービスができているのかも」って実感ができて。それは印象深いですね。

今でも川崎さんに言われて思い出深いのが、最初の企業さんが決まった後に「こんな速攻でアライアンスの承諾をいただけたのは初めてです」と言われて。

川崎:懐かしいですね(笑)。あの時の岩田さんは、「LINE STYLE」(LINEらしいやり方、考え方)的にいうと、2番の「Stay a Step Ahead(完璧さより踏み出す勇気)」ですよね。

全員:たしかに!

岩田:ありがとうございます(笑)。どんなサービスも、得てして両者のニーズが合致しないこともあると思います。ただ、LINE Scoreをご案内した時は、「そこが合致するんじゃないかな」という可能性を感じました。どの企業さんも反応がよかったので、それが実感になっていったというか。

――ユーザーが体験できる特典が決まっていくと、サービスの姿も見えやすくなりますね。

小原:連携企業が決まるまで、文言づくりやUI/UX、「WOW」なポイントとか、いろいろメンバーと作ってきました。でも、正直、それまではランディングページの文言をどれだけ頑張って作ってても、LINE Scoreというサービスをイメージがしづらかったんです。でも、連携先が決まれば決まるほど、サービスに具体性が出てきて、実感がわいてきたんですよね。サービスの捉え方が、自分としてもわかりやすくなったんです。あ、これは良いものが提供できるのではと。

川崎:ユーザーに価値があるものを提供する上で、具体的に特典とかが決まってくると、全体像が見えてきたのはありますよね。

――私自身も11月の発表で「ローン以外にも特典を提供予定」というのを見て、「特典って何だろう?」と、正直わかりにくかったです。でも、いざLINE Scoreを見せてもらうと、「あ、なるほど」という感覚になりましたね。

信用は、本来人から人へと伝わっていくもの


――LINE Scoreを使うと、普段の生活はどう変わりますか?

岩田:例えば、カーシェアの特典とかで、普段は借りられない高級車に乗ることができる、というように本当に日常を豊かにしたり、些細な困りごとを解決してくれるサービスにしていきたいです。ただ、今まで体験できなかったことができるクーポンがもらえるというのは、一時的な特典かと思っています。

――と、言うと具体的には?

岩田:歴史を振り返ると、本来、人の信用は人から人に伝わっていくものだと思うんですよ。例えば、一見さんお断りのお店や宿は紹介制だったりしますし、恋愛とかもそうですよね(笑)。 友人から紹介されると安心するじゃないですか。そんな風に、本来は人から人に伝わっていくものだと思っています。でも、それだけじゃない方法の可能性もあるのかなと。

少し抽象的な話になりますが、携帯のナンバーポータビリティみたいな感じで、自分のスコアを持ち歩けて様々なサービスに活用できる、今まで世の中にないものを作るということです。それを「怖くない?」と思う人もいるかもしれません。だからこそ、テクノロジーの力で可視化されて、なおかつユーザーにとって便利で本当に価値があるものにしていきたいです。

まず最初は、普段の生活の中で、色々体験していただけると嬉しいです。例えば、エルメスのバーキンみたいな高級なものを借りるという行為も、普段だとやらないかもしれない。でも、LINE Scoreによって使ってみようと思うのも「スコアで得られる新しい体験」のひとつです。エンタメとしての側面、使い勝手としての側面と、そこはいろんな企業とも協力しながら、両方高めていきたいですね。

ユーザーの同意なきスコア算出はしない


――大事なポイント、ユーザーの同意やセキュリティについて教えてください。

川崎:大前提として、ご利用前には同意をいただきますし、同意なしではサービスを使えません。また、同意がないままスコアを算出することもありません。

「誰のためのLINE Score?」と考えたとき、これはLINE社のためのスコアではなく、ユーザーのためのスコアなんです。これは、連携企業のためだけのサービスにするならば、デフォルトでデータを活用させていただくっていうのも、LINEに限らず一般的に、技術的には不可能ではないと思います。でも、LINE社、そしてLINEのプラットフォームのためのものではなく、ユーザーのためのスコアでなくてはいけないと思うので、希望するユーザーだけに向けて、同意をもらった上でご利用いただくというスキームにしたのはすごくこだわりました。

当然、同意していないユーザーは0点かというと、そうではないんです。そもそも、同意いただけないとスコアは算出できないんです。つまり、ユーザーさんを排除する仕組みにしたくはなくて、そもそも大前提として希望者に向けたサービスで、スコアをチャンスに変えるような仕組みにしたかったというのがあります。

常に僕らは「日常生活をちょっと豊かに」というコンセプトに立ち返り、今までにない方法でユーザーを応援したい、人生を後押ししたいきたい、それが根底にあるんです。だからそういう設計にしました。あとは、同意をいただいてから、LINEらしく楽しいと思ってもらえるユーザー体験を提供できるよう、今後も改善していきたいです。

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LINE Scoreは、LINEの「ウォレットタブ」から利用できます。

――LINEはユーザー視点を大事にしているので、同意等の部分は、まず最初に議論に上がったのでは?

小原:そうですね。事業側だけではなく、開発やセキュリティメンバーもすごくユーザー視点が強いので、そこはすごく大事にしていると思います。めちゃくちゃ意識も高いし、ユーザーにとってわかりやすいかどうかは、セキュリティメンバーたちもすごくこだわっています。利用目的や、点数もユーザーに向けて開示していますし、特典の提供先も含め、そこはブラックボックスにするつもりもないし、そうあるべきだと思って作りました。

ハックした人が得する世界にはしたくない


――ブラックボックスはなくしたいと言いつつ、スコアの算出元である「LINEサービス」の詳細を明かさないのは、なぜでしょう?

川崎:ある一定のところまでは開示させてもらっていますが、詳細を開示した場合、例えばスコアを操作するためだけにサービスを使うようなアクションが増えると、真の意味での「LINE Score」にはならないのかなと。なので、そこは一定範囲までの開示にさせていただきました。例えば、ローンとかだと算出ロジックに恣意的な操作が影響すると公平性がなくなってしまいますよね。

岩田:あとは、ロジック自体は今後、変化していく可能性もあります。例えばですが、Googleとかの表示順位ロジックは非公開ですが、ロジックは日々進化していますよね。Googleがなぜそこを非開示にしているかというと、攻略方法があると、それを知っている人だけが得をする、悪用されてしまうという心配があります。だからこそ検索したユーザーに最適な情報を届けるという、本来あるべき姿にしておくため、ルールは常にアップデートされていきます。

LINE Scoreも同様に、皆さんに同じ状況で使っていただくというのがこのサービスの根幹かなと思います。ただ、「スコアを上げたい」というニーズに応えるため、いろんなミッションをご用意しているので、まずはそちらで楽しみながら使っていただければなと思います。

「日常をちょっと豊かにする」ため、フィードバックもお待ちしています


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――今後のことについて教えてください。

川崎:LINEのサービスづくりではよくあることですが、LINE Scoreはローンチしたからそれで完了ではないんです。そこはユーザーの声を聞きながらブラッシュアップしたいですし、このサービスがユーザーにとって違和感があったり、ニーズを満たせていない部分があれば、そこはしっかり改善していくので、いろいろ意見をいただきたいなと。サービス内にも「スコアは常に未来志向」とあるのですが、これはスコアは常に変化していくよっていう意味ですが、サービスづくりも。基本の部分はしっかりルールを遵守して作りつつ、ユーザーの声をしっかり取り入れていきたいです。

小原:私は以前からも、ずっと金融系の世界には疎いとお伝えしてきましたが、お金って単に増えたから嬉しいっていうことではなくて、その先に本質があると思っていて。それがコンセプトでもある「日常をちょっと豊かに」だと思うんです。

特典がもらえて「ちょっと楽しいかも」って感じることで、ライフスタイルを変えていくきっかけになる可能性もあるのかなって。日常が楽しくなるように、豊かになるように何ができるかな? って、自分のことなのに意外とちゃんと考えられていない人もいるんじゃないかな、と思います。だから、LINE Scoreをそういう「ちょっと日常を豊かにする」ようなきっかけにしてほしいなって思います。

――たしかに。普段そういうの考えてないかもしれません。正直、シェアエコ系のサービスも普段は使わないかもしれないけれど、LINE Scoreをきっかけに「使えるなら使ってみようかな」というのは、あるかもです。お得ならばやってみようかなって。それで、使ってみることで新しい価値観が得られるかもしれないし、人生のおまけみたいだなと思います。

川崎:うんうん。特典などへの意見はユーザーからいただきたくて。ニーズとか要望とか。例えば、「フリーランスだからあきらめていた」「学生だから挑戦できなかった」みたいな、合理的な背景じゃなくて社会的慣習だからあきらめていたような課題があれば、そのギャップを埋められる機会を提供できるかもしれないので、それはぜひフィードバックしていただきたいです。「引っ越したいけど、引っ越し代や敷金礼金が高い」みたいな感じで、いろんなニーズを教えてほしいですし、そういう声が集まってブラッシュアップしていきたいですね。

岩田:まだ世の中に浸透していないサービスなので、ユーザーからフィードバックをいただき、そこからどれくらいブラッシュアップできるかが重要だと思っています。

川崎:LINE Scoreについてお話してきましたが、LINE STYLEには「Go Brave. No Fear. No Regrets(世界を変えるのは、大胆で勇気ある挑戦)」とありまして、LINEのプロジェクトの中で、LINE Scoreという事業自体もチームも、最もこれを体現してると思っています。

正解がないですし、日本では全然まだ黎明期でこれから始まるのかもしれない領域です。世の中で知らない人がほとんどなので、誤解されやすい側面もあって難しい部分もあります。そういうことに向けて、皆で大胆に挑戦しているので、そこに価値を感じていただける方がいれば、ぜひ来ていただきたいですね。

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以上、企画メンバーにLINE Scoreについて話してもらいました。ユーザーの声を聞いて、進化を続けるLINE Scoreの今後に興味を持った方は、ぜひ募集ポジションのリンクからご連絡ください。“大胆で勇気ある挑戦”をお待ちしています。

イベント情報
※各サービスのProduct Managerとお酒を飲みながら話しましょう。

LINE Scoreでは、下記のメンバーを募集しています。

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