こんにちは、はたらく机です。

今回はLINE企画チームの朝井大介さんの机におじゃましました。朝井さんは、LINEアプリの検索、公式アカウントなどの企画や、それらを開発するプロジェクトのマネジメントを担当しています。

入社して3年、いまだに仕事でネガティブな感情を持ったことがなくて「運がいい」という朝井さんに、仕事の醍醐味や一緒にはたらきたい人について話を聞きました。

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オフィス内の通路で、同僚に声をかけられて笑顔を見せる朝井さん。

朝井 大介(あさい だいすけ)
LINE企画1室 LINE企画チーム所属。2005年に新卒でNTT研究所に入社し、UXやサービスデザイン手法の研究開発を担当。2014年6月に退職し、楽天株式会社を経て、2015年3月にLINE株式会社に入社。現在は、LINEアプリに関連する機能・サービスの企画を担当。

趣味は、子どもたちと遊ぶこととサーフィン。

こんなに面白いのにお金をもらっていいのか


――入社のきっかけから教えてください。

朝井:3年くらい前にLINEの方からお誘いがあったんですよ。前職は楽天だったんですが、そこには9カ月しかいませんでした。……って説明すると「そんなに嫌だったのか」とよく言われますが(笑)、そこはそこで楽しくやっていましたね。

転職を決意した理由は、当時の職場よりも当時のLINEのほうが、やりたいこと、やれることがたくさんあると思ったからです。楽天の前はNTTでUX(*)の研究をしていたんですが、研究者の観点からしてもLINEのUXはものすごくよくできていて、どういう仕組みでつくられているのかに興味がありました。それに、行ってみて嫌だったら戻ればいいやと(笑)。

(*)ユーザーエクスペリエンス/アプリの操作性やインタフェースデザインに起因するユーザー体験のこと。

――実際、来てみてどうですか。

朝井:こんなに面白いのにお金をもらっちゃっていいのかな、ってくらい面白いです。LINEはとても多くの方が使ってくれているので、自分の仕事の成果がとにかく見えやすいんですよ。

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朝井:たとえば、電車の中で自分の関わったサービスを使っている人を見かけると、すごくうれしくなります。もちろん家族や友人でもいいんですが、面識がない方のほうが正直な行動を取るので、良くも悪くもいろいろなことが見えてくる。なかなか自分たちの狙い通りに使ってくれてなかったりして。「そこじゃないですよ……」なんて心の中でつぶやくんですけどね。

――そういうユーザーの反応をもとに、サービスを改善していくわけですね。

朝井:そうです。特にUXの改善はフィードバックがとても大事だと思っています。LINEという会社は、リリースしたサービスに対して、とてもダイレクトに大量のフィードバックが返ってきます。PDCAサイクル(*)もすごく回しやすい。こんな環境は、国内ではLINE以外にそうはないと思います。

あとは、サービスに企画者の意思を込めやすいのも、この会社の良いところです。上長の機嫌を取らなくても(笑)、作りたいものが作れます。

(*)業務改善のための手法のひとつ。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)。


はたらく机を見せてください


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朝井さんの机は、右奥に愛読書、左奥にボトルガム&チョコレートと、非常にシンプル。左の壁には、JR湘南新宿ラインの時刻表が貼ってありました(藤沢市在住)。

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愛読書は、ビジネス書からUXの専門書まで。最近のおすすめは、「売る力 心をつかむ仕事術」だそうです(この日は机にありませんでした)。「鈴木敏文さんが、セブン-イレブンを日本で発展させる過程で考えてきたことが、具体的な事例とともに書かれています。お客さんの行動からニーズを読み取る力、それに対して物事を進める力、が参考になるので、何度も読み返しています」とのこと。

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気分を変えたいときは、フリースペースで新宿の街を眺めながら仕事するそうです(目の前は歌舞伎町方面)。


とにかくレベルが高いプロジェクトメンバー


――サービスの企画開発では、部署単位ではなくプロジェクトごとのチーム単位で動くんですよね。

朝井:はい。ある新しいサービスを開発するとなれば、僕のような企画職のほか、エンジニア、デザイナー、QA(品質保証)さんなど10人から15人くらいでプロジェクトチームを組みます。

――職種によって、文化や言語が違って困ることはありませんか。

朝井:むしろ、それがサービスづくりにはすごく重要なんです。同じ問題を検討していても、職種によって観点が違いますから。ただ、LINEは普通の会社とちょっと違うところがありまして。

――どんなところですか。

朝井:一般的に、僕ら企画の人間はユーザーの観点で意見を言い、エンジニアは開発の観点で意見を言う。すると、ユーザーが得られる価値とエンジニアが得ようとする開発上のメリット――たとえば、開発の効率化など――がトレードオフになってしまうことが多いんです。

でもLINEの場合、エンジニアがユーザー観点でも意見を言ってくれます。企画が「こんなサービス作りたい」って中途半端なことを言うと、エンジニアに「そんなの誰が使ってくれると思う?」と言い返される(笑)。もちろんエンジニアは開発の領分に関してプロなので、プラスアルファで意見できるということですが。とにかくレベルが高いんですよ。他社も経験した身からすると、本当に面白い社風だなと思いますね。


求められるのは「あいまいな状況を前に進める力」


――誰でも自由に意見を言ってもいい、という空気はありますね。

朝井:ただ、口だけ評論家タイプの人はチームにあまり求められていません。言ったからには実行できる力のある人でないと。「使いにくい」なんて、誰だって言えますからね。

――それはLINEに向いている人、ということでもありそうですね。

朝井:そうですね。あと企画者としてなら「指示されないと動かない人」は向いていないと思います。いつまでにサービスを出せといった期限が明確にあるわけではないので、企画・開発ペースを自分たちで決められる反面、ほっといたら何も進まない。

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朝井:この会社から期待されているのは、「あいまいな状況を前に推し進めていく力」なんです。このサービスは素晴らしいと信じて、どうしても世に出したいんだという思いがあれば、それを進めていける環境も、サポートする仕組みもちゃんと整っていますから。

――メンバーは足りてますか? 足りていたら、この企画に出てくれていないかもですが(笑)。

朝井:足りないんですよ(笑)。もっと人が入れば、もっといろんなことができるだろうなと常に思っています。やりたいこと、今やったほうがいいことはたくさんあるのに、リソースが不足していて、なかなか進められないことも多くて。歯がゆいですね。優秀な人に入ってきてほしいです。

LINEのサービス企画のメンバーを募集中です ⇒ 企画・ディレクター【LINE】


「伸びしろ」があるほど盛り上がる


――チームで仕事する醍醐味って、どんなときに感じますか?

朝井:サービスリリースに向かっていってるときも、もちろんそうなんですが、個人的に好きなのは、サービスを出したあとですね。もちろん思ったほど数字が伸びないこともありますが、それは逆に、チーム一丸となって急激に伸ばせるチャンスでもある。伸びしろがたっぷりあるということですから。

サービスを出した直後は、エンジニアもデザイナーも自分たちの関わったものがユーザーにどう受け入れられているのか、知りたくてしょうがない。すごくモチベーションが高い状態です。だから、初動がいまいちでも改善策のアイデアが皆からどんどん出てくる。僕が何もしなくても勝手に良くなっていくんです(笑)。

そういう意味では、実はサービスを作っている時より出したあとのほうが、面白みがあるんですよ。直近だと、1年くらい前に公式アカウントのデザインを完全リニューアルしたときに、その楽しさを味わいました。

――リリースしておしまい(……飲みに行こう)、ではないんですね。

朝井:だいたい新しいサービスなんて、最初からうまくいくわけないんですよ。出したあとにどうやって兆(きざ)しを見つけて、伸ばしていくかが大事です。

サービスの不確実性(ユーザーに受け入れられるかどうかわからない)に対してのアプローチは、2つあると思っていて。「不確実性が高いサービスは、確実性が上がるデータが揃わないとリリースしない」という会社もあります。でも、LINEの場合は「まずは自分たちが信じているサービスをユーザーに使ってもらい、反応を見ながら改善していこう」というアプローチです。上司を説得するためのムダな社内資料づくりに頭を使わなくていい(笑)。


たったひとりでも喜んでくれたら幸せ


――朝井さんはプライベートのSNSでも会社のニュースリリースをシェアして、「こんな面白いチャンスを逃したらもったいないから、興味ある人は連絡ください」と投稿していますね。

朝井:はい、別に会社に言われてやっているわけではありません(笑)。最近だと「LINEウォレット」のリリースと「LINE Financial」設立のニュースをシェアしました。「面白いチャンス」だと思う理由は2つあります。

ひとつは先ほどから繰り返している、はたらくのに理想的な環境がこの会社にあるから。PDCAサイクルが回しやすくて、超一流のエンジニアやデザイナーと仕事ができるチャンスのことです。

もうひとつは、社会を変えられるチャンス。「LINEウォレット」も「LINE Financial」も「お金」、ひいては金融に関わってくるサービスや事業ですよね。金融は社会や経済を成り立たせる「血」のようなものだと思うんですけど、日本の金融は、ここ50年くらいまったく変わってない気がするんです。すごくレガシーなシステムで運用されている。

この世の中で、金融の原点である「お金のやり取り」に関わらない人はいません。学生でも銀行口座くらい誰でも持っています。そしてLINEは現状すごくたくさんの人に利用されています。だから我々はLINEというサービスを通じて日本の金融システム、つまり社会を変えられるポジションにいるわけです。こんな面白いチャンスはありませんよね。

先日、採用ページがオープンしました ⇒ LINE Financial株式会社 人材採用ページ


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――それは、朝井さんが今後、関わっていきたい事業でもあるのでしょうか。

朝井:いえ、僕は特定のどこの分野に興味があるというより、自分の関わったサービスで、たったひとりの人でも喜んでくれたら、それでもう幸せなんですよ。僕の仕事のモチベーションって、本当に、ただそれだけって気がしますね。


はたらかないイス


社員がオフの時間を過ごす、お気に入りのイス(場所)を紹介するコーナーです。
朝井さんの「はたらかないイス」はこちら。

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イスというか、サーフボード! 遠くに見えるのは江の島ですね。

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座ってみると、こんな感じ(波待ち)。

「サーフィンやらないなんて人生がもったいないよ」と近所のパパ友に言われて、試しにやってみたら、どハマりしたそうです。

「朝起きて波の良い日は、海に行ってから出社できるのも、この会社の魅力です(笑)」と朝井さん。そんな日には、仕事の波にもうまく乗れそうですね。


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