LINEの様々なプロジェクトの楽屋トーク(裏話)をお届けする「しごとの楽屋」。2回目は、LINEショッピングの皆さんです。
リリースから1年、月間アクティブユーザー数(MAU)が1000万人を突破。急成長を続けるサービスの裏側にはどんなドラマがあったのか。リアルな意思決定の流れや、チームの雰囲気をお伝えします。

LINEショッピングを支えるメンバー。今回は8人がトークしてくれました。
今回、楽屋トークを披露してくれたのは、こちらのメンバー。

立ち上げから現在まで、チーム内のテンションを折れ線グラフで表現してもらいました。
2018年の春に跳ね上がっているのは、セールやキャンペーンで最高売上を更新したとき。※グラフの下部に、今回の記事に出てくるエピソードのタイムラインも追加しています。ご参考までに。
それでは、立ち上げ期の話から聞いていきましょう。

O2O事業の一環として、LINEショッピングの事業計画がスタートした頃は、藤原さんが実質1人で可能性を模索していたそうです。
――立ち上げ期はどんな感じだったんでしょう?

今と比べると、モチベーションは低かったですね。でも、先が見えない状況を切り拓いて行かなきゃいけないと思うと、だんだん燃えてきました。1人でやっていましたが、協力してくれる人はたくさんいました。そしてラッキーなことに、偶然、隣の席が松田さんだったんですよ。松田さんはSE(システムエンジニア)なので、ポイントバックの仕組みとか、技術的なことを聞きまくって、巻き込んでいきました。

結局ショッピングチームに異動することになりました(笑)。
――巻き込みますね(笑)。2017年1月に営業担当の大枝さんが入社して、しばらくは藤原さんと大枝さんの2人体制だったそうですね。

はい。営業目標が「最低でもリリース時に100社掲載」だったので、入社直後からフル稼働で、1日3社回ったり。リリース前のサービスの営業って説明が難しいんですよ。さいわいテスト運用の結果が良かったので、「若年層の新規顧客が獲得できます」とクライアントに説明して、先行投資として契約してもらえるようになりました。まずは、有名なアパレルからコンタクトを取っていき、結局115社に参加いただけました。

僕のほうはシステム開発担当との打ち合わせが多くて、お互い外に出てたんで、当時はほとんど顔を合わせなかったですね。たまに会って「久しぶり」って(笑)。

リリース前は本当に、業務のボリューム的に大変で。テストサイトでのポイント付与も、人がいないから私が手でやっていました。事務作業はすごく苦手なんですけど(笑)。やるしかないので。

人がいなかったから、本当に、なんでもやったなあ(笑)。
ショッピングチームには、大枝さんがリーダーの「お菓子部」があるそう。LINE Payで出資メンバーを募集して、金さんとお菓子を買いに行ってストックしているんだとか。

LINEショッピングのサービス発表とリリースは、年1回の事業戦略発表会「LINE CONFERENCE 2017」で行いました。でも、前日にトラブルが発覚し、直前まで発表が危ぶまれる状況だったそうです。
――リリース前日は、大変だったそうですね……。詳しく聞かせてください。

ショッピングの開発は関連子会社にお願いしているんですが、彼らはテストサイトをそのまま公開できると思って、準備していたんです。でも僕らは、テストサイトはあくまでテストとして作っているつもりだった。ダミーで入れていた会社名は、翌日のサービスリリース時には絶対に消さないとダメなんです。ところが開発側から「登録した会社名は消せない」「そもそも消すものをなぜ送ってきたの?」という意見が出て。完全にお互いの認識がズレていました。
――なんで、そんなに認識がズレちゃったのでしょう?

LINEはグローバルな会社なので、国籍もさまざまで、日本語以外も飛び交います。それってすごく素敵なことなんですが、言語の違いからくるズレみたいなものもあり得ます。それも原因の1つでした。

結局、開発チームに粘り強く説得して、スピード優先で直接データベースを書き換えてもらいました。金さんも、まだ入社2週間だったのに必死で説明してくれて。

「本当にリリースできるの?」と発表1時間前までハラハラしたけど、リセット後の短い時間でチームが一丸となって、何とか間に合わせました。

リリース後、なぜこんな認識のズレが起きたのか、関係者を大勢集めて反省会をやりました。あれは、やって良かったね。

いろいろ言われたけど(笑)、意見をぶつけあってお互いの理解を深められたから、今では開発のチームともすごく仲がいいです。
月次の目標を達成できたら「達成会」でお祝い。このところ毎月実施しているそう。このときはカラオケで盛り上がったメンバー。

LINEにはData Labsという、データ専門の研究開発組織があります。LINEショッピングの急成長にはこのData Labsの活躍が大きいそうです。今回はData Labsの2人にも参加してもらいました。
――Data Labsは具体的にどんなことをしているんでしょうか?

KPIの設計や、データの可視化、OA(LINE公式アカウント)メッセージ効果の検証などですね。

リリース前に松田さんから相談を受けていて、気づいたらアサインされていたんです(笑)。早い段階から、どのようにデータを取得するか話し合いをしていました。 Data Labsとしては、松田さんのようにデータ分析のことも分かってくれるブリッジSEがいると、すごく安心感がある。要望がはっきりしていて、こちらからも提案しやすいんです。どのチームにも松田さんみたいな窓口がいると、より効率的な連携ができると思います。

松田さんのコピーロボットをつくりましょう(笑)。

(笑)。データ分析でわかったことは、例えば、LINEショッピングで実際に売れる時間帯などです。

他のサービスでもまだまだ活用できるデータはあると思います。LINEは扱うデータが多いので、データサイエンティストとしてはすごくやりがいがある環境だと思います。
「こんなのもありますよ」と、Data Labsの西手さんが新しいデータの中身を説明中(取材中)。

サービスが成長すれば、当然チームも大きくなります。チームビルディングのこれまでと、これからを聞きました。
――マーケティング統括として入社した田村さんは、藤原さんの元同僚だそうですね。

田村さんは入社当日に、サービスの状況をレポートにまとめてくれたんです。それまで誰もまとめられてなかったものを、1日で仕上げてメンバーに配ってくれました。

彰二(藤原)さんに「今日中にやってきて」って言われたんで(笑)。すでにData Labsがデータを集めてくれていたので、やりやすかったですよ。

リリース直後、田村が入ったあたりで、最小のチームメンバーが揃ったかんじでした。
ショッピングチームのメンバーが作ったLINEスタンプ。藤原さんと田村さんの関係性がよくわかります。
――いまメンバーは25人(2018年7月現在)にまで増えました。4月には初めて新卒の高柴さんも迎えましたが、変化はありますか?

少人数の頃は、お互い「1言えば、10伝わる」くらいの感じでやっていたんですが、組織が大きくなって、次の段階に入ってきていると思います。例えば、新たに加わったメンバーにはサービスの全体像を理解してもらうために、営業からカスタマー対応まで一通り体験してもらうようなフローを組んでいて。営業も個人の能力だけに依存しないで、チームとして成り立つ体制を目指しているところです。

いろんな部署にいる同期と話していても、ここは別会社のような感じがします。新しいことに取り組んで、まさに成長中のサービスですし、まだ組織がしっかり固まってないところも、おもしろいです。

中途も新卒も関係なく、やりたいことや情熱があったほうが良いなと、最近特に思うんです。そういう人は成長スピードが違うので。
「新しいものが好きなんです」という高柴さんに、「そのスマホ、新しくないじゃん」と秒でツッコミを入れる金さん。場が和みます。

毎クオーター30%の伸びで、次々と目標を達成するショッピングチームに、これからの展望について聞きました。
――今後の目標を教えてください。

今、ユーザーの多くは「ポイントが貰えるから」という外的動機から利用してくれていると思うんですが、今後は「LINEショッピングのファンだから使う」というような内的動機を持ってもらえるようにしていきたいです。

今やっているのは検索機能の強化。新機能「ショッピングレンズ」で、保存している画像やリアルタイムで撮った写真で商品検索ができるようになっています。

何かを買うときには、必ず見ておきたいサービスにしたいですよね。

あと、実は去年のリリース前に、僕と松田さんは特許を出願しているんです。当初からポイント還元までの期間を短くしたいと考えていたので、それに関する特許で、これが今後のサービスで効いてきそうです。他のメンバーにも「1人1特許」とってほしいですね。
先日リリースしたLINEトラベルも、目標は年間GMV1000億円。「口に出して言えば、実現する可能性が上がる」っていうことを強調したいですね。ショッピングも最初は誰も「1000億円」を信じてくれませんでしたが、無理だと思ったら無理なんです。やりたいことを言える人がどのくらい増えるか、が重要だと思ってます!

#しごとの楽屋
リリースから1年、月間アクティブユーザー数(MAU)が1000万人を突破。急成長を続けるサービスの裏側にはどんなドラマがあったのか。リアルな意思決定の流れや、チームの雰囲気をお伝えします。

LINEショッピングを支えるメンバー。今回は8人がトークしてくれました。
■LINEショッピングって?
2017年6月リリース。「LINEショッピング」を経由して買い物をすると、購入金額に応じて1~20%の「LINEポイント」がもらえるサービスです。「楽天市場」「Yahoo! ショッピング」など、2018年7月現在、230社が参加し、この1年で月間アクティブユーザー数が1000万人を超えるサービスに急成長。2018年は、年間GMV(Gross Merchandise Value=流通総額)1000億円を突破する見込みです。
今回、楽屋トークを披露してくれたのは、こちらのメンバー。

立ち上げから現在まで、チーム内のテンションを折れ線グラフで表現してもらいました。

それでは、立ち上げ期の話から聞いていきましょう。
1)「なんでもやる」の精神

O2O事業の一環として、LINEショッピングの事業計画がスタートした頃は、藤原さんが実質1人で可能性を模索していたそうです。
――立ち上げ期はどんな感じだったんでしょう?

今と比べると、モチベーションは低かったですね。でも、先が見えない状況を切り拓いて行かなきゃいけないと思うと、だんだん燃えてきました。1人でやっていましたが、協力してくれる人はたくさんいました。そしてラッキーなことに、偶然、隣の席が松田さんだったんですよ。松田さんはSE(システムエンジニア)なので、ポイントバックの仕組みとか、技術的なことを聞きまくって、巻き込んでいきました。

結局ショッピングチームに異動することになりました(笑)。
――巻き込みますね(笑)。2017年1月に営業担当の大枝さんが入社して、しばらくは藤原さんと大枝さんの2人体制だったそうですね。

はい。営業目標が「最低でもリリース時に100社掲載」だったので、入社直後からフル稼働で、1日3社回ったり。リリース前のサービスの営業って説明が難しいんですよ。さいわいテスト運用の結果が良かったので、「若年層の新規顧客が獲得できます」とクライアントに説明して、先行投資として契約してもらえるようになりました。まずは、有名なアパレルからコンタクトを取っていき、結局115社に参加いただけました。

僕のほうはシステム開発担当との打ち合わせが多くて、お互い外に出てたんで、当時はほとんど顔を合わせなかったですね。たまに会って「久しぶり」って(笑)。

リリース前は本当に、業務のボリューム的に大変で。テストサイトでのポイント付与も、人がいないから私が手でやっていました。事務作業はすごく苦手なんですけど(笑)。やるしかないので。

人がいなかったから、本当に、なんでもやったなあ(笑)。
■編集担当のメモ
立ち上げ当初は、モチベーションが低かった。と言っていましたが、いまが高すぎるだけかもしれません。

2) コミュニケーションは粘り強く

LINEショッピングのサービス発表とリリースは、年1回の事業戦略発表会「LINE CONFERENCE 2017」で行いました。でも、前日にトラブルが発覚し、直前まで発表が危ぶまれる状況だったそうです。
――リリース前日は、大変だったそうですね……。詳しく聞かせてください。

ショッピングの開発は関連子会社にお願いしているんですが、彼らはテストサイトをそのまま公開できると思って、準備していたんです。でも僕らは、テストサイトはあくまでテストとして作っているつもりだった。ダミーで入れていた会社名は、翌日のサービスリリース時には絶対に消さないとダメなんです。ところが開発側から「登録した会社名は消せない」「そもそも消すものをなぜ送ってきたの?」という意見が出て。完全にお互いの認識がズレていました。
――なんで、そんなに認識がズレちゃったのでしょう?

LINEはグローバルな会社なので、国籍もさまざまで、日本語以外も飛び交います。それってすごく素敵なことなんですが、言語の違いからくるズレみたいなものもあり得ます。それも原因の1つでした。

結局、開発チームに粘り強く説得して、スピード優先で直接データベースを書き換えてもらいました。金さんも、まだ入社2週間だったのに必死で説明してくれて。

「本当にリリースできるの?」と発表1時間前までハラハラしたけど、リセット後の短い時間でチームが一丸となって、何とか間に合わせました。

リリース後、なぜこんな認識のズレが起きたのか、関係者を大勢集めて反省会をやりました。あれは、やって良かったね。

いろいろ言われたけど(笑)、意見をぶつけあってお互いの理解を深められたから、今では開発のチームともすごく仲がいいです。
■編集担当のメモ
誰にでも行き違いはあるものですよね。ましてや言葉が違うと、想像以上のズレが生まれることもあるのかも……。最終的に、意見をぶつけ合って前より仲良くなったというのが、マンガみたいでステキです。

3) データ活用のための布陣を組む

LINEにはData Labsという、データ専門の研究開発組織があります。LINEショッピングの急成長にはこのData Labsの活躍が大きいそうです。今回はData Labsの2人にも参加してもらいました。
――Data Labsは具体的にどんなことをしているんでしょうか?

KPIの設計や、データの可視化、OA(LINE公式アカウント)メッセージ効果の検証などですね。

リリース前に松田さんから相談を受けていて、気づいたらアサインされていたんです(笑)。早い段階から、どのようにデータを取得するか話し合いをしていました。 Data Labsとしては、松田さんのようにデータ分析のことも分かってくれるブリッジSEがいると、すごく安心感がある。要望がはっきりしていて、こちらからも提案しやすいんです。どのチームにも松田さんみたいな窓口がいると、より効率的な連携ができると思います。

松田さんのコピーロボットをつくりましょう(笑)。

(笑)。データ分析でわかったことは、例えば、LINEショッピングで実際に売れる時間帯などです。

他のサービスでもまだまだ活用できるデータはあると思います。LINEは扱うデータが多いので、データサイエンティストとしてはすごくやりがいがある環境だと思います。
■編集担当のメモ
企画とデータサイエンティストをつなぐ人。このブログにもほしいです。

Data Labsではメンバーを募集しています。
4)新人にもサービス全体を見せる

サービスが成長すれば、当然チームも大きくなります。チームビルディングのこれまでと、これからを聞きました。
――マーケティング統括として入社した田村さんは、藤原さんの元同僚だそうですね。

田村さんは入社当日に、サービスの状況をレポートにまとめてくれたんです。それまで誰もまとめられてなかったものを、1日で仕上げてメンバーに配ってくれました。

彰二(藤原)さんに「今日中にやってきて」って言われたんで(笑)。すでにData Labsがデータを集めてくれていたので、やりやすかったですよ。

リリース直後、田村が入ったあたりで、最小のチームメンバーが揃ったかんじでした。

――いまメンバーは25人(2018年7月現在)にまで増えました。4月には初めて新卒の高柴さんも迎えましたが、変化はありますか?

少人数の頃は、お互い「1言えば、10伝わる」くらいの感じでやっていたんですが、組織が大きくなって、次の段階に入ってきていると思います。例えば、新たに加わったメンバーにはサービスの全体像を理解してもらうために、営業からカスタマー対応まで一通り体験してもらうようなフローを組んでいて。営業も個人の能力だけに依存しないで、チームとして成り立つ体制を目指しているところです。

いろんな部署にいる同期と話していても、ここは別会社のような感じがします。新しいことに取り組んで、まさに成長中のサービスですし、まだ組織がしっかり固まってないところも、おもしろいです。

中途も新卒も関係なく、やりたいことや情熱があったほうが良いなと、最近特に思うんです。そういう人は成長スピードが違うので。
■編集担当のメモ
サービスの急成長とともにチームも拡大中。やり方が変わっても、情熱は変わらず大事だそうです。

5) 目標は口に出して言うべき

毎クオーター30%の伸びで、次々と目標を達成するショッピングチームに、これからの展望について聞きました。
――今後の目標を教えてください。

今、ユーザーの多くは「ポイントが貰えるから」という外的動機から利用してくれていると思うんですが、今後は「LINEショッピングのファンだから使う」というような内的動機を持ってもらえるようにしていきたいです。

今やっているのは検索機能の強化。新機能「ショッピングレンズ」で、保存している画像やリアルタイムで撮った写真で商品検索ができるようになっています。

何かを買うときには、必ず見ておきたいサービスにしたいですよね。

あと、実は去年のリリース前に、僕と松田さんは特許を出願しているんです。当初からポイント還元までの期間を短くしたいと考えていたので、それに関する特許で、これが今後のサービスで効いてきそうです。他のメンバーにも「1人1特許」とってほしいですね。
先日リリースしたLINEトラベルも、目標は年間GMV1000億円。「口に出して言えば、実現する可能性が上がる」っていうことを強調したいですね。ショッピングも最初は誰も「1000億円」を信じてくれませんでしたが、無理だと思ったら無理なんです。やりたいことを言える人がどのくらい増えるか、が重要だと思ってます!
■編集担当のメモ
「やりたいこと」を言ってみます。LINEショッピングのメンバーを増やしたいです。

LINEショッピングでは、以下のメンバーを募集しています。
#しごとの楽屋