LINEの中でも歴史が長く、既に大きなユーザー規模を持つようなサービス・事業にスポットを当て、いま担当者が感じている課題や今後の可能性、そのサービス・事業に携わることの面白さ、やりがいなどを聞いていく”Growth Story”。
今回は、国内ニュースポータルでユーザー数1位を誇るLINE NEWSで、PMとしてニュースタブ全般の機能改善を担当する中村と、コンテンツ周りの機能改善や検索機能との連携を担当する飯野に、LINE NEWSのこれからや仕事のやりがい、面白さについて話を聞きました。

左から、ニュース事業部の中村亮、飯野秋果。
――まずはそれぞれの経歴を教えてください。
中村:僕は新卒で、WEB系の会社に開発者として入社しました。4年くらい経験を積んで、もっとプランニング寄りなことをしたいと思うようになりました。もともと美術系の大学で、映像や映画づくりを経験していたこともあり、映画系雑誌の出版社に企画職として入り、その後2016年10月にLINEに転職しました。LINE NEWSでは、LINEアプリの中にあるニュースタブを開いたユーザーに対し、どのような情報を提供して良い体験を与えられるかといった企画を担当しています。その中でもユーザー一人ひとりの興味関心に基づくパーソナライズ機能を導入、改善する部分に注力しています。
飯野:私はWEB制作会社に就職、それから知人の紹介でゲームの会社に転職してWEBサービスの企画に従事していました。その後LINEに入るのですが、もともとはLINE NEWSではなくLINE GAMEの担当として入社しました。キャリアとしては、ゲーム領域が長かったのですが、正直特別ゲームが好きというわけではなくて、このまま続けても「ゲームを心底愛している人には到底追いつけないな」という思いもありました。そこで、昔からメディアというジャンルに興味を持っていたこともあり、社内公募制度を利用して2017年6月にLINE NEWSへ異動しました。それ以来、LINE NEWSの編集部が使う管理画面の改修とか、記事のUI周りだったり、LINEアプリ内のタイムラインや検索機能などのサービス間の連携部分を担当して2年程になります。
――LINE NEWSを選んだ理由について、詳しく聞かせてください。
中村:人材紹介会社から紹介された案件の中にLINE NEWSがあった、というのが正直なキッカケでした。でも、もともとLINE NEWSを使っていたので、それ以降、注意して見るようになりました。そうしたら、トップに上がる記事がパーソナライズされていたり、トークに媒体自らがニュースダイジェストを配信していたり、他のニュースサイトやアプリがやっていないことに挑戦している印象がありましたね。LINEの強みを活かしたやり方だなと。
あとは、自分の中でニュースサービスはインターネット業界の最後の砦というイメージがあって。これまで自分が関わってきたインターネットサービスって、もし仮に無くなってしまったとしてもなんとか生きていけそうな分野だったんですけど、ニュースは絶対に廃れない。絶対的に需要があって、しかもインターネットと親和性が高い。そう考えて、その時に受けていた企業の中で志望度が一番高かったです。
飯野:私は、自分が使っているサービスだったということ、それに加えてメディアというジャンルには昔から興味がありました。あと大きかったのは、前のチームにいた時に、LINE NEWSのチームと業務で関わることがあったんですけど、すごく丁寧に相談に乗ってくれて。その時は結局想定していた連携は難しく頓挫したのですが、できること/できないことを明確に説明してくれたり、その後も疑問が出てくる度に丁寧な返事をもらえてありがたかったんですよね。サービス分野に興味が持てたのと、人が合いそうだなっていう実感もあって一緒に働きたいと思いました。

――実際入ってみてどうでしたか?
中村:入社前の勝手なイメージだと、派手でキラキラしてそうと思っていたんですけど違いました(笑)。実際はしっかりしていて落ち着いていました。LINEの他の部署と比べても、割と堅めの雰囲気かもしれませんね。
飯野:私は社内異動でしたが、異動が決まった時から熱烈に歓迎してくれて、感動したのを覚えています。何度かランチをして、部署の皆さんと事前に話をする機会を作ってくれたり。情報共有や風通しの良さにはすごく配慮されていて、当時から人数は倍くらいに増えていますが、これは今も変わらないです。
――今のプロジェクトでどんな仕事を担当しているのですか?
中村:僕は、ユーザーごとのパーソナライズの部分を担当しています。LINE NEWSは「代替不可能な存在になる」というミッションを掲げていて、その点でもパーソナライズの重要性をとても感じています。記事ページに関連おすすめ機能を導入したり、カテゴリページに最新の人気記事をレコメンドするウィジェットを設けたり。今まで編集部が人力で選んでいたところに機械学習によるレコメンド機能を入れたりもしました。PVやCTRなどの実績数値を見ながら、日々PDCAを回して改善を続けています。
あと、LINE NEWS内にはスクラムチームがあって、私はそこでプロダクトオーナーもやっています。担当領域関係なく優先度が高い案件を、開発・QA・プランナーが一緒になった小さな単位のチームで連携してプロジェクトを進める、ということを試験的にやってます。
飯野:私がやっているのは、コンテンツの増加や多様化に合わせて、どうプラットフォームを変えていくのかということです。記事周りのUIや機能を追加するのはもちろん、プラットフォームとしての役割や方向性についても議論を続けています。常に何かしら改善作業が走っているので、チームの他のメンバーが実際に企画を立てたり、ディレクションしたりするのを全体的に見ています。
いま大きいものだと検索機能の連携です。これは検索を担当する制作陣とLINE NEWSチームが一丸となって動いています。検索はこれから大きくなっていく部分なので、LINE NEWSの企画者としてもそうですが、「サービスの成長に役立つことは枠を決めずにやろう」という姿勢で取り組んでいます。例えば、LINE NEWSと直接的なシステム連携がなくても、検索機能側で開発中の企画をLINE NEWSチームがテスターとして評価したり、合同でワークショップを企画したりもしています。
――LINE NEWSでの仕事の進め方を教えてください。
中村:新機能など大きい案件の場合、上層部との会議の中で新しいアイデアを出していき、それをベースにデザイナーとグランドデザイン案を検討。何度かデザインレビューを繰り返しながら企画の骨子を固めていきます。その後、案件の実施意図や経緯を各方面にインプットしながら、開発、QA、リリースまで一連のディレクションを行います。
ユーザーへの訴求を高めるために、LINEアプリ内に導線を設けたり、キャンペーンを打つ場合はマーケティング担当者と、プレスリリースが必要であればPR担当者とも直接話します。リリース後はチーム内の数値分析チームと連携して、効果検証までを見守るといった流れです。これ以外にも細かな案件がたくさんあり、現場からボトムアップで進行する場合も多々あります。
飯野:LINE NEWSは規模が大きいので、企画のレビューや提案、開発チームに相談するフローはある程度確立されていて、そこに乗るように進めていきます。イレギュラーな動きがしづらいという難点はありますが、透明性があるので周りのチームが何をしているか把握しやすいです。企画を固めるまでは、チーム内で調査や検討を繰り返すパターンが多いです。
フローもガチガチに固まっているというよりは、常に改善を重ねています。最近もスクラムやSmall Teamの手法を取り入れて、より融通しやすい体制を作ろうとしていますね。
中村:LINEの中でもけっこう独特というか、独自の文化がある感じもしますね(笑)各々の得意分野を活かしてチームで歩みを揃えて課題を解決していくというか、役割分担もはっきりしている感じだと思います。

――LINE NEWSのPMは売り上げも追うのでしょうか?
中村:はい、売り上げは重要なKPIの一つとして当然追っています。ただ、特に重要視している数字はユーザーのセッション数です。1日に何度も使ってもらうことに重きを置いています。MAUだと公表数値6,500万を超えていますが、DAUにするとまだまだです。他の媒体にいってしまう方をいかに引き止められるかを考えています。パーソナライズを多用して、「LINE NEWSを開けば、好きなものが詰まっている」という体験を重ねることで、DAUを上げていきたいと考えています。
――LINE NEWSで働く、おすすめポイントは?
中村:数字が動くのが楽しい人は絶対に向いてると思います。例えば、新しいサービスや機能を始めるときのA/Bテストではほんの数%を対象にするのですが、それが何百万人というボリュームになります。数日回すとほぼ有意差が計測可能で、やったことですぐに結果を得られて非常に面白いですし、モチベーションにも繋がります。あとはやっぱり、周りの人が使っているのを見ると嬉しいですね。妻は今もずっと他社さんのニュースサービスも使ってるんですけど(笑)。ここ数年はLINE NEWSを開いてる回数が明らかに増えてきていて嬉しくなりますね。
飯野:新しいことを常にやり続けているところですね。少なくとも私がジョインしてから3年間、新しいことをずっとやり続けています。私が入った当時は、まだ記事に動画を載せる機能も整っていなかったし、「いいね」のボタンもありませんでした。検索機能を導入したのも去年だし、常に進化して、まだまだやりたいことがたくさんある。そんな環境で働けるのは、おすすめできるポイントだと思います。
――LINE NEWSは、国内でNO.1になりましたが、伸びしろはありますか? 事業としての魅力は?
飯野:MAUが今6,500万人です。これは既に業界トップでニュースの領域ではある程度の位置まで到達できているのが現状です。今後目指していくこととしては、「ニュースの枠を超えたコンテンツプロバイダーになっていく」ということかと。例えば、他の動画サイトがいらなくなるくらいLINE NEWSの中でいろんな動画コンテンツが見られるとかですかね。
中村:たくさんのサービスが乱立する中、人の可処分時間がすごく増えることはないんですよね。コミュニケーションも、ニュースなどのコンテンツも、デリバリーや決済などの生活に役立てるサービスも、他にも色々ありますが、LINEアプリ一つでほとんどのことを完結させるのが我々の理想です。ユーザー観点でも、あちこち見なくて良くなれば単純に楽ですよね。
その中でLINE NEWSはコンテンツプラットフォームとして、他は必要ないと思ってもらえることを目指しているし、LINEそのものにもまだそのポテンシャルがあると思っています。LINE NEWSとしての成長もまだまだこれからですが、LINE NEWS側からLINEの価値を高めていきたいですね。
飯野:個人的には、自分たちがやるべきことは大きく3種類あると思っていて、レコメンドや検索など、コンテンツを届けるためのデリバリー部分を追求すること。コンテンツの見せ方や表現、ジャンルの幅を広げられるよう枠組みを整備すること。そしてコンテンツそのものの魅力を上げていくことです。
どれか1つだけを取っても、やることも可能性も盛りだくさんですが、全て本気でやりたいので、まだまだ伸びしろだらけだと思っています。一緒に本気でやってくれる人が増えれば、もっと加速できると期待しています。

――現在、LINE NEWSのPMにはどんな職歴の人が多いですか?
中村:よく名が知れているようなポータル系の出身者が多いです。事業部のうち1/3くらいを占めます。そのほかは、メディア、広告業界出身や、制作会社でWebディレクターをやっていたメンバー、データアナリストとして活躍していたメンバーなど守備範囲は多岐に渡ります。前職の会社で新しいことがしづらい状況になっていて、LINEに転職するというパターンが多いみたいです。
飯野:LINE NEWSも十分大きいはずなんですけど、新しいことをやり続けられるというか、やり続けていかなきゃいけないということは全員意識している気がしますね。未着手だったり不完全な部分もまだまだあるので。
――どのような人が向いていますか?
中村:ある程度、規律がある中で、最大限チャレンジしていくことが求められます。別の言い方をすると、個人の意思だけで決められる部分は少なめだと思います。人によって合う合わないがハッキリするところかもしれないですね。
また、周りのことに広く関心を持ち、細かいことにも気が回せる人が向いてると思います。「自分の担当領域しかやりません!」だとやっていけないです。「これ、できる部分だったのでやっておきました」の積み重ねで成り立ってるところがあります。
飯野:関係者が多く調整が仕事の何割かを占めるような案件も珍しくないので、コミュニケーション能力の高い人が向いていると思います。あと、パズルゲームが好きな人。私が好きだからなのですが。逆にコンセプトも仕様も一人で全て決めてガツガツ進めたい! という人は難しいと思います。
――今からLINE NEWSにジョインする面白さ、やりがいってどういうところでしょう?
中村:ニュースのプラットフォームとしてのベースはほぼ出来上がった。これからようやく、我々がやりたかった、プラスアルファの体験に挑んでいける段階です。パーソナライズをはじめ、動画や災害情報の拡充、オリジナルコンテンツの制作など、これからやりたいことが盛りだくさんで、これまでの経験を生かしながら新たなチャレンジもできる面白さがあると思います。組織としても全体最適を常に目指し、半期に1回はチーム構成が変わるくらい、まだ道半ばというイメージですので、サービスも組織も一緒に形作っていきたいですね。
飯野:LINE NEWSが今取り組んでいる企画には、新しいチャレンジもあれば、より強固に土台を固めるための施策もあるので、それぞれの方の経験や強みを活かせる領域が必ずあると思います。LINE NEWS以外の部署やサービスとの連携も増えていて、インプットできる情報やアイデアの幅も広がっています。最近は、海外のチームとの交流も増えています。ここ数年はメンバーが継続的にジョインしているので、入社時期の近いメンバーといろいろ教えてくれる先輩と、どちらもバランスよくいて、環境にも馴染みやすいのでは。
――いろいろを踏まえて、これから必要な人はどんな人ですか?
中村:業界やニュースサービス系の最新動向を常にキャッチアップできることは大前提とした上で、一周回って私は良い意味で普通な感覚というか、客観的な視点を持ち続けられる方を欲してます。今後、随所でパーソナライズ化を推進していきますが、我々ってどうしてもヘビーユーザー視点になってしまう。一歩引いて見られるという感覚が非常に重要です。
飯野:木も見て、森も見られる人。どんな小さなことも、全体に繋がっているという視点を忘れない人ですかね。あとは月並みですが、好奇心旺盛でチャレンジ精神があることは大事だと思います。
――これからLINE NEWSが目指すことと、個人的にやっていきたいと思うことそれぞれ教えてください。
中村:個人個人のLINEでのアクティビティログを最大限活用して「LINE NEWSを開けば、好きなものが詰まっている」世界を目指します。個人的には住んでるエリアや沿線の飲食店の開店/閉店や、再開発などの情報を追ってたりするので、位置情報や検索結果のログを取り込んで、そういう情報もレコメンドできるようにしていきたいなと思ってます。
飯野:最高のコンテンツプラットフォームになることです。個人的には写真集や展覧会などを見るのが好きなので、写真に最適化したフォーマットを開発できたら、自分自身のLINE NEWS訪問頻度がもっと増えそうなので、ぜひやっていきたいですね。

以上、LINE NEWSの今後について語ってもらいました。
LINE NEWS では、今回話を聞いた中村、飯野も参加するMeetupの開催を予定しています。普段の働き方や実際に仕事をする上での工夫・苦労、入社前後のギャップなど詳しくお話ししますので、もし興味がありましたら下記のリンクから詳細を確認ください。
今回は、国内ニュースポータルでユーザー数1位を誇るLINE NEWSで、PMとしてニュースタブ全般の機能改善を担当する中村と、コンテンツ周りの機能改善や検索機能との連携を担当する飯野に、LINE NEWSのこれからや仕事のやりがい、面白さについて話を聞きました。

左から、ニュース事業部の中村亮、飯野秋果。
――まずはそれぞれの経歴を教えてください。
中村:僕は新卒で、WEB系の会社に開発者として入社しました。4年くらい経験を積んで、もっとプランニング寄りなことをしたいと思うようになりました。もともと美術系の大学で、映像や映画づくりを経験していたこともあり、映画系雑誌の出版社に企画職として入り、その後2016年10月にLINEに転職しました。LINE NEWSでは、LINEアプリの中にあるニュースタブを開いたユーザーに対し、どのような情報を提供して良い体験を与えられるかといった企画を担当しています。その中でもユーザー一人ひとりの興味関心に基づくパーソナライズ機能を導入、改善する部分に注力しています。
飯野:私はWEB制作会社に就職、それから知人の紹介でゲームの会社に転職してWEBサービスの企画に従事していました。その後LINEに入るのですが、もともとはLINE NEWSではなくLINE GAMEの担当として入社しました。キャリアとしては、ゲーム領域が長かったのですが、正直特別ゲームが好きというわけではなくて、このまま続けても「ゲームを心底愛している人には到底追いつけないな」という思いもありました。そこで、昔からメディアというジャンルに興味を持っていたこともあり、社内公募制度を利用して2017年6月にLINE NEWSへ異動しました。それ以来、LINE NEWSの編集部が使う管理画面の改修とか、記事のUI周りだったり、LINEアプリ内のタイムラインや検索機能などのサービス間の連携部分を担当して2年程になります。
――LINE NEWSを選んだ理由について、詳しく聞かせてください。
中村:人材紹介会社から紹介された案件の中にLINE NEWSがあった、というのが正直なキッカケでした。でも、もともとLINE NEWSを使っていたので、それ以降、注意して見るようになりました。そうしたら、トップに上がる記事がパーソナライズされていたり、トークに媒体自らがニュースダイジェストを配信していたり、他のニュースサイトやアプリがやっていないことに挑戦している印象がありましたね。LINEの強みを活かしたやり方だなと。
あとは、自分の中でニュースサービスはインターネット業界の最後の砦というイメージがあって。これまで自分が関わってきたインターネットサービスって、もし仮に無くなってしまったとしてもなんとか生きていけそうな分野だったんですけど、ニュースは絶対に廃れない。絶対的に需要があって、しかもインターネットと親和性が高い。そう考えて、その時に受けていた企業の中で志望度が一番高かったです。
飯野:私は、自分が使っているサービスだったということ、それに加えてメディアというジャンルには昔から興味がありました。あと大きかったのは、前のチームにいた時に、LINE NEWSのチームと業務で関わることがあったんですけど、すごく丁寧に相談に乗ってくれて。その時は結局想定していた連携は難しく頓挫したのですが、できること/できないことを明確に説明してくれたり、その後も疑問が出てくる度に丁寧な返事をもらえてありがたかったんですよね。サービス分野に興味が持てたのと、人が合いそうだなっていう実感もあって一緒に働きたいと思いました。

――実際入ってみてどうでしたか?
中村:入社前の勝手なイメージだと、派手でキラキラしてそうと思っていたんですけど違いました(笑)。実際はしっかりしていて落ち着いていました。LINEの他の部署と比べても、割と堅めの雰囲気かもしれませんね。
飯野:私は社内異動でしたが、異動が決まった時から熱烈に歓迎してくれて、感動したのを覚えています。何度かランチをして、部署の皆さんと事前に話をする機会を作ってくれたり。情報共有や風通しの良さにはすごく配慮されていて、当時から人数は倍くらいに増えていますが、これは今も変わらないです。
――今のプロジェクトでどんな仕事を担当しているのですか?
中村:僕は、ユーザーごとのパーソナライズの部分を担当しています。LINE NEWSは「代替不可能な存在になる」というミッションを掲げていて、その点でもパーソナライズの重要性をとても感じています。記事ページに関連おすすめ機能を導入したり、カテゴリページに最新の人気記事をレコメンドするウィジェットを設けたり。今まで編集部が人力で選んでいたところに機械学習によるレコメンド機能を入れたりもしました。PVやCTRなどの実績数値を見ながら、日々PDCAを回して改善を続けています。
あと、LINE NEWS内にはスクラムチームがあって、私はそこでプロダクトオーナーもやっています。担当領域関係なく優先度が高い案件を、開発・QA・プランナーが一緒になった小さな単位のチームで連携してプロジェクトを進める、ということを試験的にやってます。
飯野:私がやっているのは、コンテンツの増加や多様化に合わせて、どうプラットフォームを変えていくのかということです。記事周りのUIや機能を追加するのはもちろん、プラットフォームとしての役割や方向性についても議論を続けています。常に何かしら改善作業が走っているので、チームの他のメンバーが実際に企画を立てたり、ディレクションしたりするのを全体的に見ています。
いま大きいものだと検索機能の連携です。これは検索を担当する制作陣とLINE NEWSチームが一丸となって動いています。検索はこれから大きくなっていく部分なので、LINE NEWSの企画者としてもそうですが、「サービスの成長に役立つことは枠を決めずにやろう」という姿勢で取り組んでいます。例えば、LINE NEWSと直接的なシステム連携がなくても、検索機能側で開発中の企画をLINE NEWSチームがテスターとして評価したり、合同でワークショップを企画したりもしています。
――LINE NEWSでの仕事の進め方を教えてください。
中村:新機能など大きい案件の場合、上層部との会議の中で新しいアイデアを出していき、それをベースにデザイナーとグランドデザイン案を検討。何度かデザインレビューを繰り返しながら企画の骨子を固めていきます。その後、案件の実施意図や経緯を各方面にインプットしながら、開発、QA、リリースまで一連のディレクションを行います。
ユーザーへの訴求を高めるために、LINEアプリ内に導線を設けたり、キャンペーンを打つ場合はマーケティング担当者と、プレスリリースが必要であればPR担当者とも直接話します。リリース後はチーム内の数値分析チームと連携して、効果検証までを見守るといった流れです。これ以外にも細かな案件がたくさんあり、現場からボトムアップで進行する場合も多々あります。
飯野:LINE NEWSは規模が大きいので、企画のレビューや提案、開発チームに相談するフローはある程度確立されていて、そこに乗るように進めていきます。イレギュラーな動きがしづらいという難点はありますが、透明性があるので周りのチームが何をしているか把握しやすいです。企画を固めるまでは、チーム内で調査や検討を繰り返すパターンが多いです。
フローもガチガチに固まっているというよりは、常に改善を重ねています。最近もスクラムやSmall Teamの手法を取り入れて、より融通しやすい体制を作ろうとしていますね。
中村:LINEの中でもけっこう独特というか、独自の文化がある感じもしますね(笑)各々の得意分野を活かしてチームで歩みを揃えて課題を解決していくというか、役割分担もはっきりしている感じだと思います。

――LINE NEWSのPMは売り上げも追うのでしょうか?
中村:はい、売り上げは重要なKPIの一つとして当然追っています。ただ、特に重要視している数字はユーザーのセッション数です。1日に何度も使ってもらうことに重きを置いています。MAUだと公表数値6,500万を超えていますが、DAUにするとまだまだです。他の媒体にいってしまう方をいかに引き止められるかを考えています。パーソナライズを多用して、「LINE NEWSを開けば、好きなものが詰まっている」という体験を重ねることで、DAUを上げていきたいと考えています。
――LINE NEWSで働く、おすすめポイントは?
中村:数字が動くのが楽しい人は絶対に向いてると思います。例えば、新しいサービスや機能を始めるときのA/Bテストではほんの数%を対象にするのですが、それが何百万人というボリュームになります。数日回すとほぼ有意差が計測可能で、やったことですぐに結果を得られて非常に面白いですし、モチベーションにも繋がります。あとはやっぱり、周りの人が使っているのを見ると嬉しいですね。妻は今もずっと他社さんのニュースサービスも使ってるんですけど(笑)。ここ数年はLINE NEWSを開いてる回数が明らかに増えてきていて嬉しくなりますね。
飯野:新しいことを常にやり続けているところですね。少なくとも私がジョインしてから3年間、新しいことをずっとやり続けています。私が入った当時は、まだ記事に動画を載せる機能も整っていなかったし、「いいね」のボタンもありませんでした。検索機能を導入したのも去年だし、常に進化して、まだまだやりたいことがたくさんある。そんな環境で働けるのは、おすすめできるポイントだと思います。
――LINE NEWSは、国内でNO.1になりましたが、伸びしろはありますか? 事業としての魅力は?
飯野:MAUが今6,500万人です。これは既に業界トップでニュースの領域ではある程度の位置まで到達できているのが現状です。今後目指していくこととしては、「ニュースの枠を超えたコンテンツプロバイダーになっていく」ということかと。例えば、他の動画サイトがいらなくなるくらいLINE NEWSの中でいろんな動画コンテンツが見られるとかですかね。
中村:たくさんのサービスが乱立する中、人の可処分時間がすごく増えることはないんですよね。コミュニケーションも、ニュースなどのコンテンツも、デリバリーや決済などの生活に役立てるサービスも、他にも色々ありますが、LINEアプリ一つでほとんどのことを完結させるのが我々の理想です。ユーザー観点でも、あちこち見なくて良くなれば単純に楽ですよね。
その中でLINE NEWSはコンテンツプラットフォームとして、他は必要ないと思ってもらえることを目指しているし、LINEそのものにもまだそのポテンシャルがあると思っています。LINE NEWSとしての成長もまだまだこれからですが、LINE NEWS側からLINEの価値を高めていきたいですね。
飯野:個人的には、自分たちがやるべきことは大きく3種類あると思っていて、レコメンドや検索など、コンテンツを届けるためのデリバリー部分を追求すること。コンテンツの見せ方や表現、ジャンルの幅を広げられるよう枠組みを整備すること。そしてコンテンツそのものの魅力を上げていくことです。
どれか1つだけを取っても、やることも可能性も盛りだくさんですが、全て本気でやりたいので、まだまだ伸びしろだらけだと思っています。一緒に本気でやってくれる人が増えれば、もっと加速できると期待しています。

――現在、LINE NEWSのPMにはどんな職歴の人が多いですか?
中村:よく名が知れているようなポータル系の出身者が多いです。事業部のうち1/3くらいを占めます。そのほかは、メディア、広告業界出身や、制作会社でWebディレクターをやっていたメンバー、データアナリストとして活躍していたメンバーなど守備範囲は多岐に渡ります。前職の会社で新しいことがしづらい状況になっていて、LINEに転職するというパターンが多いみたいです。
飯野:LINE NEWSも十分大きいはずなんですけど、新しいことをやり続けられるというか、やり続けていかなきゃいけないということは全員意識している気がしますね。未着手だったり不完全な部分もまだまだあるので。
――どのような人が向いていますか?
中村:ある程度、規律がある中で、最大限チャレンジしていくことが求められます。別の言い方をすると、個人の意思だけで決められる部分は少なめだと思います。人によって合う合わないがハッキリするところかもしれないですね。
また、周りのことに広く関心を持ち、細かいことにも気が回せる人が向いてると思います。「自分の担当領域しかやりません!」だとやっていけないです。「これ、できる部分だったのでやっておきました」の積み重ねで成り立ってるところがあります。
飯野:関係者が多く調整が仕事の何割かを占めるような案件も珍しくないので、コミュニケーション能力の高い人が向いていると思います。あと、パズルゲームが好きな人。私が好きだからなのですが。逆にコンセプトも仕様も一人で全て決めてガツガツ進めたい! という人は難しいと思います。
――今からLINE NEWSにジョインする面白さ、やりがいってどういうところでしょう?
中村:ニュースのプラットフォームとしてのベースはほぼ出来上がった。これからようやく、我々がやりたかった、プラスアルファの体験に挑んでいける段階です。パーソナライズをはじめ、動画や災害情報の拡充、オリジナルコンテンツの制作など、これからやりたいことが盛りだくさんで、これまでの経験を生かしながら新たなチャレンジもできる面白さがあると思います。組織としても全体最適を常に目指し、半期に1回はチーム構成が変わるくらい、まだ道半ばというイメージですので、サービスも組織も一緒に形作っていきたいですね。
飯野:LINE NEWSが今取り組んでいる企画には、新しいチャレンジもあれば、より強固に土台を固めるための施策もあるので、それぞれの方の経験や強みを活かせる領域が必ずあると思います。LINE NEWS以外の部署やサービスとの連携も増えていて、インプットできる情報やアイデアの幅も広がっています。最近は、海外のチームとの交流も増えています。ここ数年はメンバーが継続的にジョインしているので、入社時期の近いメンバーといろいろ教えてくれる先輩と、どちらもバランスよくいて、環境にも馴染みやすいのでは。
――いろいろを踏まえて、これから必要な人はどんな人ですか?
中村:業界やニュースサービス系の最新動向を常にキャッチアップできることは大前提とした上で、一周回って私は良い意味で普通な感覚というか、客観的な視点を持ち続けられる方を欲してます。今後、随所でパーソナライズ化を推進していきますが、我々ってどうしてもヘビーユーザー視点になってしまう。一歩引いて見られるという感覚が非常に重要です。
飯野:木も見て、森も見られる人。どんな小さなことも、全体に繋がっているという視点を忘れない人ですかね。あとは月並みですが、好奇心旺盛でチャレンジ精神があることは大事だと思います。
――これからLINE NEWSが目指すことと、個人的にやっていきたいと思うことそれぞれ教えてください。
中村:個人個人のLINEでのアクティビティログを最大限活用して「LINE NEWSを開けば、好きなものが詰まっている」世界を目指します。個人的には住んでるエリアや沿線の飲食店の開店/閉店や、再開発などの情報を追ってたりするので、位置情報や検索結果のログを取り込んで、そういう情報もレコメンドできるようにしていきたいなと思ってます。
飯野:最高のコンテンツプラットフォームになることです。個人的には写真集や展覧会などを見るのが好きなので、写真に最適化したフォーマットを開発できたら、自分自身のLINE NEWS訪問頻度がもっと増えそうなので、ぜひやっていきたいですね。

以上、LINE NEWSの今後について語ってもらいました。
LINE NEWS では、今回話を聞いた中村、飯野も参加するMeetupの開催を予定しています。普段の働き方や実際に仕事をする上での工夫・苦労、入社前後のギャップなど詳しくお話ししますので、もし興味がありましたら下記のリンクから詳細を確認ください。
LINE NEWS Meetup vol.1
【日程】 2019年9月12日(木)19:30-22:30(受付:19:00~)
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