先日、LINEの社内カフェで「LINE NEWS Meetup vol.1」が開催されました。

あらゆる情報を個人最適化し、最適なタイミングで届けることをミッションに、新しいチャレンジをし続けているLINE NEWS。2013年のサービス開始以降、右肩上がりで成長を続け(2019年7月末時点で6,800万MAU/120億PVを達成)、国内最大級のメディアプラットフォームとなっています。



今回のMeetupでは、ニュース記事を表示する「フロント系」、800もの媒体と連携して記事を集める「バック系」、それらの多くの案件を管理/進行する「組織内横断」の3領域をピックアップ。「LINE NEWS」で働くということについて紹介しました。

セッションの終了後には懇親会も行われ、盛りだくさんだったイベントの一部を紹介します。

NO.1のニュースサービスとして



ニュース事業担当の執行役員、上田恭史。

イベントの冒頭では、ニュース事業担当の執行役員、上田恭史が登壇。LINE NEWSやその組織体制の概要などをお話ししました。

上田:LINE NEWSは2013年の夏、ネイティブアプリから始まりましたが、最初はダウンロードがなかなか増えませんでした。その後、LINE公式アカウントから日に3回のニュースを配信する形に移行し、この仕組みが上手くいったため、以降はLINEの中をメインで展開することに。翌年にはLINEアカウントメディアとして提携メディア各社様からも配信いただけるようになり、2017年2月にはLINEアプリ内のニュースタブを開始しました。このあたりが利用ユーザー数を大きく拡大する分岐点でした。




そんな成長し続けるLINE NEWSはメディア各社様とのパートナーシップのもとに成り立っています。現在アカウントメディア様が300超、記事提供をしてくださっているメディア様が800超となっています。また、ユーザー数も2019年の7月時点でMAUが6800万人を突破。月間PVも120億を突破しており、スマートフォンでNO.1のニュースサービスとして、日々、責任感や緊張感をもってサービス企画・運営・開発をしています。

また、直近の注力ポイントとしては「Deep Personalization」を掲げ、6800万人一人ひとりの興味関心を元にAIレコメンド機能を導入することで、ニュースの個人化を推進しています。その他にも動画プロジェクトの「VISION」、放送局との動画連携の「Replay Cast」、NEWSと検索の連動など、引き続き、たくさんの挑戦を続けています。

LINE NEWSのニュースタブプランナーのしごと



ニュース事業部の中村亮。

イントロトークの後は、LINE NEWSの企画職3人が登壇。まず最初にニュース事業部の中村亮が、ニュースタブプランナーの仕事について紹介しました。

中村:主に担当しているのはニュースタブ領域とパーソナライズ領域です。ニュースタブ領域では、ニュースタブ内のUI/UXのハンドリングがメインで、ユーザーにとってどのような情報の見せ方が最適であるかを常に考えています。ニュースタブ内への新規機能追加や、既存機能の改善も担当しています。

パーソナライズ領域では、ニュースタブ内に個人化したレコメンド機能を導入しており、そのロジック導入から効果検証、改善まで一連の企画・ディレクションをしています。実はLINE NEWSでは、随所にパーソナライズされた記事レコメンド機能を導入しています。ニュースタブトップや、「国内」「エンタメ」といった各カテゴリータブや記事ページの中にもレコメンドが入っています。



ここまでパーソナライズを推進する理由は、LINE NEWSは「代替不可能な存在になる」というミッションを掲げているためです。自分の欲しい情報が詰まっている場所にすることで、1日に何度も利用してもらえる、無くなってしまっては困る存在になる。皆さんにも無くなったら困るサービスがあるかと思います。例えば私だったら、LINEやNetflixやAmazonなどがそうで、我々LINE NEWSもそういうポジションにしていきたいと考えており、パーソナライズを1つの武器として取り入れています。

パーソナライズレコメンド機能導入までの流れとしては、まずはレコメンドを導入することで、どういう効果を期待するかといったプランニング、KPI設計および、デザイン制作を行います。そして機械学習チームに目的やKPIを元にロジックの実装を相談し、デモ作成してもらいレビュー、の流れを繰り返し、レコメンドの精度を高めます。レコメンドロジックだけではユーザーに表示できないので、ニュースの開発チームによりつなぎこみ、実装をしてテストします。




そしてリリース後は、一部のユーザーにまずはロジックを適用してみて、効果検証を行っています。LINE NEWSはMAUが6800万人なので、効果検証のテストの際、全体の1~2%のユーザーを対象にしても膨大な人数になるので、一週間ほどテストをすれば、効果的だったかどうかの判定が可能なケースがほとんどです。「ユーザー満足度はどう測るのか」という部分に関しては、記事の消費量が多くなったか、LINE NEWSへの訪問頻度が増えたか、記事を開いて最後まで読んだか、など定量的に測ることはできます。ただ、本当に満足したのか実際のところは、ユーザーに聞いてみないと分からなかったりするので、そのあたりは課題として改善策を検討しています。

レコメンドの世界には正解がないので悩みはつきないですが、これからどんなレコメンドに育てていくのかが個人的には面白く、やりがいでもあると日々感じています。

*ニュースタブプランナーの仕事についてはコチラのインタビューもご覧ください。

LINE NEWSのバックエンドプランナーのしごと



ニュース事業部の金川真理子。

800超の提携媒体が利用するバックエンドのプランナーの仕事を紹介するために登壇したのは、ニュース事業部の金川真理子。

金川:現在、LINE NEWSでは提携しているメディア様の数が800を超えており、提携メディアの方々には、記事を作成して配信いただくだけでなく、直接LINEの友だちになったユーザーにダイジェストを送ったり、速報を送れるという機能を提供しています。メディアの方々が、記事や配信を作って直接ユーザーにプッシュできる、というのがまさにLINE NEWSの肝になっています。そんなメディアの方々が、日々記事を作ったり配信したりと利用する管理画面を、改修したり機能追加したりするのが、私の仕事です。

管理画面では、記事を取り込むだけでなく、記事を作る、配信(ダイジェスト)を作る、速報を送る、レポートを見る、など色々なことができるようになっています。ただ、この管理画面ですが、800超のメディアが使用しているため、色々な問題が起きます。

例えば、横が1万pxもある巨大な画像がアップされて管理画面が落ちてしまったり、CMYK(紙など印刷物用の画像)をそのままあげたら色が反転してしまったり、RSSで取り込めない記事があったり……。様々なパターンに対応できるようにならなければ、管理画面としてはうまくいかないという教訓を持っております。



そして何かが起きて、原因を調べて改修や機能追加をする開発工程で、企画者がメインで動いているのが、機能追加・機能改修の仕様検討、チーム内・関係者・上長レビュー、開発相談となっています。

仕様を考えるのはもちろん、その企画が本当にベストなのかを裏付けるための情報収集や関係者への確認・調整が一番大変ですね。関係者が本当に多いですし、それぞれの異なるニーズを元に、どのような仕様にするのか責任を持って決断すること、それが企画者の大切な役割です。

最後にLINE NEWSのバックエンドプランナーとして働くおもしろさについては、LINE NEWSは800超のメディアが使っていて、そのメディアの裏には、さらに延べですが1億7000万人以上の友だち(フォロワー)がいて、生み出される記事が日に7000本以上あります。これがないと正直、LINE NEWSは成り立たないと思ってます。

そして、それを支えている仕組みである管理画面を任されているという責任感とやりがいこそが、この仕事をしていて一番楽しいところですね。

LINE NEWSのPOのしごと



ニュース事業部の浜地俊哉。

最後にニュース事業部の浜地俊哉は、LINE NEWSのPO(プロダクトオーナー)として、現場の話を紹介しました。

浜地:まず最初に体制について、POとしてプロダクトを作る上での対開発というところの布陣をお話させていただくんですが、LINEに転職してきて感じたのは、規模が大きいからこそ分業が色々と進んでいるということでした。例えばテクニカルディレクターが開発との折衝において協力してくれたり、QA専門の部署がデバッグをはじめ、高速でスワイプしたらどうなるか、通信環境は、など様々な確認をしてくれるので、品質管理は安心してお任せしています。



課題としては、分業化が進んだゆえのコミュニケーションコストの増大化があって、現在Agile・Scrumを導入していこうとしています。具体的には社内にCTO直下のLean&Agileチームがあり、開発の原理原則や方法論の適用の支援、Lean・Agileに関連するトレーニングの作成と実施、良い事例なノウハウを社内に広げるための場作りなどを行っています。



その結果、現在の開発体制は開発のフロントエンドやバックエンドなどバラバラだったものを1つのチームにまとめた役割混同の小さなチームで、Scrumをうまく回す役割のSM(スクラムマスター)や、タスクや機能に責任を持つPOを置いていて、私はPOの全体を見る立場として、優先度などを決めています。

そんなLINE NEWSのPOとして私がやっていることについてですが、主にチーム編成を変える、機能要望・バグ等が一元化されたリストを作る、優先順位をつける、常に最新の状態に保つ、ということをやっています。たとえば案件リストは数百件に及び、災害系のタスクや動画系のタスク、新規サービス系のタスクなどパラメーターが多く優先度は日々変わっていくので、それを常に最新にする必要があります。

使用しているツールに関してはConfluenceやJIRAをはじめ様々で、最近の企画の中での流行りはモックアップツールのProtoPieだったりします。急成長していて、色々な課題がすぐに生まれていくので、それを解消するためにも、アプリ・サービスだけでなく思考のフレームワークまで、良さそうなものはすぐに導入するようにしています。そのような取り組みによって、様々な立場の垣根というのは少しずつ減ってきていると思います。今までは企画が目的・価値を明確にして、開発に依頼する事が多かったんですが、価値や仕様の定義を全員でやるという一体感が生まれましたね。バグが減って、開発数が増えるという成果もじわじわと見えてきています。




最後にLINE NEWSの魅力ですが、短期間でトラフィック・人数・影響力が急上昇しており、まだまだ成長の余白があると思っています。正直、色々と制度がまだ整っていない部分もありますが、組織体制を含めつねに変化しているので、自分でつくるということに関してはチャンスとも言えると思います。そして一番は大きな規模の案件を、ベンチャー的なスピード感でできるので、大手の良さとベンチャーの良さを味わっていただくことができると思います。

まだリリース前で言えないこともいろいろあるんですが、今後も進化し続けるLINE NEWSをよろしくお願いします!



LINE NEWSでは、こちらのポジションを募集しています。

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